日本でクレジットカードがここまで成長したのは、発行元が銀行や大手流通系企業、あるいは上場企業等であるという信頼感と、小額返済による代金後払いの特性、利用できる多数の加盟店の存在などが背景にあります。

元来「借金」を忌み嫌りていた感のある国民性も、住宅ローンが本格的に普及し始めた７０年代後半から、こうした考え方は影を潜めました。

最近では、ある程度の年収を得ている利用者でもショッピングやキャッシングのためにカードを利用する人が増えてきました。これは翌月一括返済なら金利や手数料がかからないことや、カードを示すだけで、その場で支払いが済むという利便性が受け入れられたからといえます。

しかし、簡単にショッピングやキャッシングができるようになったため、一部の利用者の間では返済困難に陥る傾向も出てくるようになりました。

その主な原因は、ここ最近普及した利用形態である「リボルビング」にあります。たとえば、毎月５，０００円返済し続ければ、限度額内で何回もカードが利用できるため、返済総額を把握できなくなるからです。あまりにも気軽にショッピングやキャッシングができることから、計画返済を忘れているのです。これが多重債務、さらには自己破産という最悪の事態を迎えることになります。

クレジットカードは国民消費の４分の１を占める重要な決済の担い手です。ＩＴやオンラインショッピングの進展により、さらに利用拡大が見込まれます。しかし、利用者本人の責任において適切に使わなければリスクは高く、業界にとっても発展の阻害要因になります。

使いすぎの危険性を十分理解した上で使うようにしたいものですね。

>> 最新版！クレジットカード比較ランキング